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Lee-Byung-hun addicted

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Dreaming of LA <10>

Dreaming of LA 10



LAXの出発ロビーではアナウンスの声がこだましている。

持ちきれないほどのお土産を買った4人を揺は呆れながら見送るところ。

「そろそろ搭乗手続きした方がいいかな・・混むらしいんだよね。」

揺は腕時計に目を落とした。

「ね、あれ、ビョンホン君じゃない?」不二子が遠くを指差した。

そこには慌てて走ってくるビョンホンの姿。

「あれ、わざわざ送りに来てくれたの?お前にはやっぱりもったいない婿さんだ」

トメはそういうと手を合わせ念仏を唱えた。

揺は二階のフードコートの片隅から飛び上がりながら手を振った。


「あ~間に合った。
いや、仕事が早く終わって間に合いそうだったんで来てみたんです。
間に合ってよかったです。」

彼は息を切らしながらにっこりと笑った。

「悪いね~。わざわざ。これ。取っておいて」

不二子は彼の手に日本で換金できないような小銭をごっそりと握らせた。

「ちょっと・・不二子さん、彼で遊ばないでください。」

「揺ちゃん、一円を笑うものは一円に泣く。
1セントを笑うものは1セントに泣くって昔から言うでしょ」

「あ~はいはい。わかりましたよ。ビョンホンssi・・ここに入れて」

揺は両手に小銭を抱えて困っている彼に持っていた買い物袋を差し出した。

「じゃ、これも」

「じゃ、これも」皆、ゴソゴソと小銭を差し出す。

ビョンホンはいっぱいになっていく袋を見てケタケタと笑っていた。

「海外旅行初心者じゃあるまいし・・最後小銭使い切るように使ってよ」

「そんなの面倒じゃない。ちりも積もれば山となる。
今日それでビョンホン君と美味しいもの食べて」

トメはそういってにっこりと笑った。

「ありがと。おばあちゃん。ありがたく頂きます。
全く最後まで賑やかだこと」

揺は半分べそをかきながらそう答えた。



・・・・

「あ~あ。行っちゃったね」

ビョンホンはまだ搭乗ゲートのはるか遠くに見える一行に手を振り続けながら
そうつぶやいた。

「あ~ツアコン疲れました。」

送り出してほっとしたのか、揺は心なしかぐったりとしている。

「ご苦労様。今夜は全身スペシャルマッサージしてあげるから」

彼は揺の耳元で悪戯っぽくささやいた。



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